ユエと瑠璃色の石


対象人数 〜250人

上演時間 7 0分

対象年齢 小1〜小6

 

 

 

 

あらすじ


 昔々、山あいの小さな国の小さな城にユエという少女が暮らしておりました。ユエは周りの大人から“王の娘”としての行いを求められ、それに応え続けようとする日々を送っていました。

 そんなある日、突然、隣の大国の侵略により、小さな国は脅かされます。

 不老不死の力を持つ「瑠璃色の石」を手に入れようと企てる大国の王子ヤンの謀略により、城から出て行くことになるユエ。

 彼女がたどり着いた先は緑深い谷でした。そこに住む少年ハオと出会い、生命力あふれる谷での生き方を肌で実感していくユエ。

そして「瑠璃色の石」の思いがけない正体を知った二人の前に現れたヤン王子。

 

 果たして、二人はヤン王子から平穏な日々を取り戻すことが出来るのか。

 「瑠璃色の石」の本当の姿とは?ユエとハオが探し出す真実とは?

 ユエの瞳は何を見つめ、どこへ歩んでいくのか。


このお芝居を創るにあたって


 コロナ禍の中で、人はどう生きるかを問われている。新しい生活様式の名のもと「3密」を避けて生きる人間社会が出現した。「当たり前」という価値観の中で考えることをやめる大人たちがつくる社会。子どもたちは「あそび」を奪われ、自分の意思を表現する機会を奪われてしまった。自己表現が失われる時、人間は成長することそのものを失うのではないだろうか。

 今、私たちは、子どもたちにどんなメッセージを届けることが出来るのだろう。人間が成長するために本来あるべき環境をおいて、そこに子どもたちを据えたら、子どもたちはどんな生き方を選択するのだろうか。現代社会ではない、ファンタジーの世界、空想の世界に子どもたちをいざない、子どもたちの想像力を最大限に解き放ちたいと思った。

 

 お城の中で自由を満喫できずにいる一人の少女がいた。名前はユエ。物語は始まる。小国の姫は突然現れた侵略者と対峙し、初めて城の外の世界へと向かう運命に。今まで当たり前に守られてきた籠の中から、すべてを自らの手で掴んでいかなければ生きていけない世界へと。

 今を生きる、自分を生きる。彼女が感じた世界が彼女の世界を変えていく。

 人はみな幸せになりたいと思って生まれてくる。今を生きる子どもたちにも、まわりに合わせることが目的ではなく、私の幸せ、本当にやりたいことって何だろうと自分自身に問い続ける事を大事にしてほしい。彼女に託す我々の願いを、彼女自身がどう切り開いていくのかを、私たちの織りなす世界で表現してみようと思う。



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